なぜ私(店主)がベーグル専門店を始めたか2
<ベーグル専門店への転職とNYのベーグル>
ベーグルにすっかりはまっていた頃、会社員をしていたのですが、転職を考えるようになりました。
その頃、空前のカフェブーム。
いろんなカフェを巡っていて憧れがつのっていきました。
会社員でこのままやっていくよりも手に職を、カフェをやってみたいと思うようになり、カフェの専門学校に行くことも考えましたが、実際働きながら学ぶという選択をすることになります。
ベーグルをメインの仕事にとこの時思わなかったのは、自分は食べ専門で、作れる自信がなかったからです。
勤務先の近くに、複数店舗を経営しているベーグルカフェがありお客として時々行っていたのですが、ちょうど社員募集の張り紙があり、ベーグルを仕事にとは思っていないにもかかわらず矛盾しているようですが、運命を感じて?応募しました。
結果、採用をいただいて働くことに。
現場で働くことを希望していましたが、配属されたのは商品開発部門でした。
それから会社がどんどん拡大していく時期にも重なり、忙しい日々が続きました。
自分が店をやりたいということを考える時間も余裕もなくあっという間に過ぎていきました。
きつい日々はありましたが好きなベーグルに携われることはすごく楽しく、ベーグルを伝える、広める(まさにベーグル普及!)ということも出来ました。
ベーグルのお仕事といっても幅広くてレシピ本の制作に携わったり、仕入れ部門へ配属されたりネット通販の運営など、なかなか経験できないようなこともやらせてもらいました。
開業したい人にとって、これがいいのか悪いのかはわかりません。
普通ならパン屋さんに修行にしに行って開業するという選択ももちろんあるかと思いますが、年齢的なこともあり修行する選択は正直なかったのでした。
そういう意味では経営のことが勉強できたのはすごくよかったと思います。
NY訪問もこの間数回行っています。
それぞれの文化や体格や体質の違い、素材も違うということもあることで、NYと日本では全く同じような売れ行きや商品にはならないことも認識しつつ。
<ついに開業を決める>
勤めて早8年が過ぎようとしていたころ、ふと我に返り、面接のときに「カフェをやりたいので勉強させてください。」といったことを思い出しました。
面接官(上司)に何歳くらいで店をやりたいの?と聞かれたときにとっさに答えた「●歳」という歳になっていたからです。
その頃には、独立できるかも?という自信もついてきたようです。
しかし辞める際には、「なにか飲食店」と思って決意していたのですが、ベーグル専門店をやるということは決めていませんでした。
辞めてからゆっくりしばらく考えて、私にはやはりベーグルしかない、という確信に変わりました。
しかし、元職場のレシピなどは一切持ち出せませんので、一からのスタートです。